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飛行機の旅


飛行機に乗ると、いろんなことを思い考えます。特に一人で乗る時には、いろんなことに思いを巡らせる傾向があります。

きっとあの閉鎖された空間と、見知らぬ人と肩が当たる距離で長時間座っていなければならない非日常的な体験、そして「雲の上を飛んでいる」という、ちょっと不思議な事実が重なっているからでしょう。さまざまなことに思いを巡らせることで、決して居心地がいいとは言えないあの空間から意識をエスケープさせようとしているのかもしれません。

そしてどういうわけだか、飛行機に乗って思いを巡らせている時間に、小さな「閃き」を得ることがたびたびあります。閃きは、仕事に関するアイディアであることもあれば、人生についての小さな気づきだったりもします。高い確率で「閃き」がやってくる空の旅に、ノートとペンは必ず持っていくことにしていますが、もし持っていくのを忘れてしまった時には、スマホにメモ書きするようにしています。

離陸の前にはパイロットの友人に習った、ちょっとした「儀式」をするようにしています。その友人はとてもスピリチュアルな人で、「空の旅は我々人間にとって『神聖な体験』なのだ。」と熱く語る人です。ちょっと変わった経歴を持っていて、心理学の大学院で共に勉強した仲間でもあります。

彼に習った、飛び立つ前の儀式はこんな感じです。

まず空の旅は、その旅が計画された時にすでに始まっています。旅の当日までに、今回の旅のテーマを決めておきましょう。それが出張であっても、プライベートであっても、旅には必ず目的があるはず。その目的と自分の意図に沿ったテーマを決めておくことが、この儀式の最初のステップです。

そして出発の当日、搭乗して快適な旅のセッティング(マスクとノイスキャンセリングヘッドフォン装着などなど)をひとまず終えた後、飛行機が動き出す前に目を閉じて今回の旅のテーマを頭の中で思い描きます。メディテーションするような感じで「今回の旅は○○をすることが目的です。これこれしかじかを体験することが目的です。」というような感じで、頭の中で旅のテーマを再確認します。

その次に、スピリチュアルな儀式だけに、自分の信じる「神様」やガイド、エンジェルや、ご先祖様、または”宇宙” などの、自分よりも大きな存在に向けて、旅の安全祈願をします。

飛行機が離陸して上空で落ち着いたら、その後の飛行時間は考えを整理したりまとめたりする作業に費やします。脳が落ち着いて集中しやすくなる音楽を聴きながら作業を進めるのもいいとのこと。確かに、雲の上では聴く音楽の種類によって、旅の体験が変わります。

ビジネスマン・ビジネスウーマンの方々が、「飛行機の中は最も仕事がはかどる場所」と言うのをよく聞きますが、私自身もそう感じます。友人いわく、できればこの時間は単純作業的ことに費やすのではなく、アイディアや計画など、クリエイティブなことを要する作業に費やすのがいいとのこと。何かに閃いたり気づいたりすることも偶然ではないようです。

そして旅の終わり。帰りの飛行機では、飛行中に必ず、最初に計画した旅のテーマがどのように展開していったか、どんな体験があったか思いを巡らせます。着陸の後には、安全な旅ができたことを感謝する祈りを捧げるのを忘れないようにします。

私はこのちょっとした儀式をするようになってから、ちょっと違った視点で旅の始まりと終わりと体験するようになりました。「旅日記」をつけるようにもなりました。

また、この友人は空の旅が安全に進められるために、多くの人が関わっていることに気づいて、もっと感謝して欲しいとも話していました。たとえばこの瞬間にも、空には約9700機の飛行機が飛んでいて、約120万人(あるいはそれ以上)の人々がそれらの飛行機に搭乗しています。

下記の写真は、友人に教えてもらったFlightrader24というサイトで見ることができる、今現在の私がこの記事を書いているときに飛んでいる飛行機の交通事情です。黄色が飛行機。すごい数です。

ちなみに、スピリチュアル心理学的には、シンボルという意味での飛行機に、さまざまな意味を見つけることができます。例えば夢の世界で飛行機に乗るとき、それは人生がとても早いスピードで何かが変わっていくとき、という意味があったりします。

夢の中で何かの乗り物に乗っているときは、その乗り物が自分の人生の進むスピードや、進み方のスタイルを表していることがよくあります。たとえば、自転車に乗っている夢ならば、自分の力で動かし進んでいるということで、歩くよりも早いけれど、自分で細かいコントロールが効く状態で人生のスピードを進めている、という風に捉えることができます。

一方で、飛行機に乗っている場合は、遠い場所に早くたどり着けるものすごいスピードの乗り物に乗っているということで、ある意味自分だけの力ではコントロールできない速さで物事が進んでいく、という意味があるかもしれません。

また、空を飛ぶこと自体が天に近い場所へ向かっていく行為とあって、飛行機に乗る夢を見るときはスピリチュアルな旅立ちを意味する、という意味があることもあります。

いずれにせよ、飛行機に乗っている夢は大きな力に動かされてあっという間に進んでいく、またはその時期が始まる、という意味があることが多いようです。

私は飛行機の夢を見ると、深い意味があることが起きる、またはその夢について考えてみるに値するような出来事が待っている、というような体験が何度かありますので、夢の世界でも現実の世界でも、飛行機と空の旅には人一倍意識と敬意を払うようにしています。

またツラツラと書いてしまいましたが、近々空の旅が伴う旅行を計画されている方、良い旅になるりますように。

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